睡眠時無呼吸症候群
- 医科での診断書(SASの診断)が必要
- 当院で歯型採取
- 装置の製作(約1〜2週間)
- 装着・使用方法の説明
- 定期的な調整・使用状況の確認
- Qいびきだけでも治療が必要ですか?
- A強いいびきはSASのサインの可能性があります。検査をおすすめします。
- Qマウスピース療法は保険適用ですか?
- A医科でSASの診断があれば保険適用になります。
- QCPAPとマウスピース、どちらがいいですか?
- A重症度によって異なります。軽症〜中等症はマウスピース、中等症〜重症はCPAPが第一選択です。
- Qマウスピースの副作用はありますか?
- A一時的に顎や歯に違和感が出る場合がありますが、多くは慣れて改善します。

睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)は、睡眠中に呼吸が何度も止まったり、浅くなったりする病気です。
無呼吸とは「10秒以上呼吸が止まる状態」を指し、これが一晩に30回以上、あるいは1時間あたり5回以上起こるとSASと診断されます。
眠っている間に呼吸が止まるため、本人は自覚しにくいですが、日中の強い眠気や集中力低下、高血圧や心疾患のリスク上昇など、全身の健康に深刻な影響を与えることがあります。
主な症状
大きないびき
睡眠中に呼吸が止まる(家族や同室者に指摘される)
夜間の頻尿
起床時の頭痛や倦怠感
日中の強い眠気、集中力低下
気分の落ち込みやイライラ
記憶力の低下
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の原因
SASには大きく分けて2つのタイプがあります。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)
最も多いタイプで、睡眠中に舌や軟口蓋(のどの奥)が喉の奥に落ち込み、気道が塞がれることで呼吸が止まります。
原因としては肥満、顎の形状(小顎・後退顎)、扁桃肥大、加齢などがあります。
中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSA)
脳から呼吸の指令が出なくなり、呼吸が止まるタイプ。
心不全や脳血管障害などが背景にあることが多いです。
放置すると起こり得るリスク

SASを放置すると、酸素不足と睡眠の質低下が慢性的に続き、以下のようなリスクが高まります。
高血圧・心筋梗塞・脳卒中
糖尿病の悪化
認知症リスク上昇
交通事故や労働災害の増加
うつ病や不安障害など精神的な不調
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法

SASの治療は、原因や重症度に応じて行われます。
生活習慣の改善
減量、禁酒、禁煙、睡眠姿勢の工夫(横向き睡眠)
CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)
中〜重症のOSAに有効。睡眠中に鼻マスクから空気を送り、気道を広げます。
マウスピース療法(口腔内装置)
軽症〜中等症のOSAに有効。下顎を前方に出す形で固定し、気道の閉塞を防ぎます。
外科的治療
扁桃摘出や鼻腔拡大手術など、気道の物理的狭窄を除去します。
歯科でできること 〜マウスピース療法〜

当院では、睡眠時無呼吸症候群のうち軽症〜中等症の閉塞性タイプに対し、口腔内装置(OA)を用いた治療を行っています。
これは、睡眠中に下顎を前方に保つことで気道の閉塞を防ぎ、いびきや無呼吸を減らします。
カスタムメイドで製作するため、装着感が良く、携帯性にも優れています。
マウスピース療法の流れ
当院の特長

医科との連携による総合的なSAS管理
保険適用でのマウスピース製作が可能(医科診断必須)
精密な型取りで装着感を重視
長期的な使用に向けたフォローアップ体制
よくあるご質問(Q&A)
さいごに

睡眠時無呼吸症候群は、自覚がないまま進行し、全身の健康を脅かす病気です。
当院では、医科と連携して原因に応じた治療をご提案し、歯科的アプローチとしてマウスピース療法を行っています。
「大きないびきをかく」
「日中眠い」
「睡眠の質が悪い」
と感じる方は、ぜひ一度ご相談ください。